生贄の花嫁 〜Lost girl〜

―劉磨side—

「聖、どうしました？」

「これ、さっきの3人組と近い情報。」
「見せろ！」

聖から本を奪い机に広げる。

《白蛇族の瞳を見つめてはいけない。この瞳には強制催眠の力があり一定時間目を合わせると瞳の持ち主に記憶を操作される。》

これが…あいつが花月を操った力のことか。やっぱりあいつに操られていたんだな。


「続き…破れてる。」

催眠の解除方法が書かれていたと思われるページは本から破り取られていた。


「やっぱりあいつが花月を操ってる。このページを破ったのも多分白蛇族。」

そうだ…あいつらは間違いなくこの本に載っている白蛇族の関係者。

「この間花月を襲ったのもあいつらかもしれない。」


「じゃあ証拠もそろったところだし捕まえに行きましょう。どちらにしろ花月チャンに手を出した罰を与えてあげなくちゃ。」

「珍しく泰揮が…怒ってる。」


「あら、皆はイラつかないの？大切な子が取られたのに。それに花月チャンにもしっかり教えてあげないと。」
「そうですね…じっくり…教えて差し上げましょうか、私たちのものであるということを彼女の体に。」

ガシャン


俺らが部屋を出ようとしたとき校舎のほうから何かが割れる音が聞こえた。


それと同時に花月の血の香りが漂ってきたんだ。