年下くんの甘い毒。
◇◇
高校まで迎えに来ると言う大橋くんを説得し、なんとか駅で待ち合わせを取り付けた。
流石にここまで来てもらうのは申し訳ない。
私が駅に着くと既に大橋くんの姿があった。
すぐに私を見つけて、笑顔で駆け寄ってくる。
昔飼ってた犬みたいで可愛い。
「涼子さん!来てくれてありがとうございます」
昨日と変わらない懐っこさで私を出迎える。
お互いが制服姿だから少し変な感じがするけど。
「とりあえず歩きましょうか」
隣を歩くと余計に感じる彼の存在。
正面で話すより隣を歩く方が妙にソワソワする。
ああなんで私が小っ恥ずかしいとか思ってるんだ。
初めての彼氏でもないのに。