もう一度、触れたい。
Prologue
ちらちらと雪が舞う、冬の日だった。


慌てて買ってきたケーキも、有名なブランドの指
輪も、必死に考えた台詞も、全てが消えた。いや、正しくは価値がなくなった、意味がなくなっ
た。

僕は最愛の人を失った。


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