隣のキケンな王子様!
その瞬間に、遠くの空がはぁっと明るくなって。
オレンジの光の玉が一斉に上がると、名残惜しそうな尾を引いて、花火が終わった。
「あー、もう終わりか。出てくるの遅かったからなー」
「そだね。でも見れてよかった。っていうか、こんな場所あったんだね」
「穴場だろ? 去年発見したんだわ、ここ」
「へぇ……。あ、女の子を喜ばせるにはもってこいの場所だもんねぇ」
……なんでだろ。
「さぞかし彼女さんたちも喜んだでしょ?」
あたし、ちょっとイジワルな口調になってる。