隣のキケンな王子様!
「だってさ、わざわざ花火に連れていってくれたりなんて、普通はしないでしょ」
「それは……女の子なら誰でもいい人だからじゃないの?」
「まあそうかもしれないけど。
それでも由梨が酔って寝ちゃっても襲ってこなかったわけでしょ? その辺はちゃんとわきまえてる感じがするし」
……あたしにそれ以上の魅力がなかったからだったりして。っていう言葉は呑み込んでおいた。
「しかもベッドに寝かせてくれたりさ。優しいじゃん」
「あ……」
そっか……。
あたし、文句は言ったけど、その辺のお礼は言ってないや。
なんてちょっと反省していると、
「なに?」
亜矢子の顔が、ニヤニヤしてる。