隣のキケンな王子様!
「……ヤバい」
シャワーを終えたあたしは、手にしたタオルを見て呆然とした。
「……こんな小さいタオル1枚で、女子の体は拭ききれないって」
男子……いや、オヤジじゃないんだからさ。
ううん、それよりも。
もっと重要な忘れ物。
「……着替えの服がない……」
いくらなんでも、ぼんやりし過ぎてた。
部屋に男の人を置いといて、ハダカになるなんて。
びっしょり濡れたタオルと服に視線を落として、あたしは途方にくれた。