隣のキケンな王子様!


「やっ……」


「足元」


「……え?」


「足元、何かあったっけ? 滑りそうなもの」


「は……?」


「落とさないように、落とさないように……っと」



何だかうまくかわされたまま、運ばれたのはベッドの上。



「よいしょっと」


「ちょ、ちょっと……」


「これ、掛けときな。とりあえず」



そう言って、郁己くんがかけてくれたのは……タオルケット。


嗅ぎ慣れたにおいがするから、たぶん、そうだ。



「バスタオルは取っておけよ。濡れるから、布団」


「う、うん……」


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