隣のキケンな王子様!
背中に回った大きな手が、あたしの両肩を封じ込める。
おでこの当たったTシャツから、トクトクと聞こえてくる郁己くんの音。
髪に感じる息づかいは、蒸し暑い部屋の温度よりも高い。
「……あっ……」
郁己くんから伝わってくるものに緊張したあたしは、とっさに離れようとした。
けれど、すぐに引き戻されて。
「……っ」
今度は、
腰をすくいとられるようにして、ぐっと引き寄せられた。
メニュー