隣のキケンな王子様!
「あれ? その指輪……」
突然、郁己くんのお姉さんが手のひらをのぞき込んできた。
「んんんー?」
「ど、どうかしました?」
「どーいうことだ?」
「あ、あの? この指輪が何か……?」
「う~ん」
腕を組んで、あたしの顔と指輪を交互に見比べているお姉さん。
眉間にしわを寄せて、妙に考え込んでいる。
しばらくそんな感じだったけど、
「なるほど。なるほどなるほど」
何やら答えに行きついたらしく、ぱっと明るい表情になった。