隣のキケンな王子様!
「なんでこうなるんだろ……」
「相変わらず神がかりだな」
オレはその都度、新しいアイスを買ってやり、
茂みに落ちたサンダルを拾い上げ、
時速110kmのさなか、その顔に必死で手を伸ばし、
呼吸を奪っているビニール袋を引きはがしてやらなければならなかった。
……親子かっつーの。
極めつけはメリーゴーランドだ。
さすがに恥ずかしいので柵の外で見守っていると、
なんのアクシデントか、この子の乗り込んだ馬だけが上下していない。
もちろん左右にも揺れていない。
「……ぶっ」
なんとも言えない顔で馬にまたがっている姿には、存分に笑わせてもらった。