隣のキケンな王子様!
「あのころ、何色のヒーローが好きだった?」
「なに、突然」
眉を持ち上げた郁己くんは、「変なこと聞くなー」と笑った。
「オレは断然ブルーが好きだったな。なんつーの? カッコイイんだよ、裏の方で」
「裏の方って」
思わず笑っちゃったけど、なんとなく、郁己くんっぽい。
「兄貴はレッド派だったけどな」
「うん」
「持ち物もさ、それに合わせて買ってもらってたんだ。オレはブルー、兄貴はレッドが描いてあるものって具合に」
「うんうん」