隣のキケンな王子様!



……あたしが本当に好きだった王子様はここにいて。


だけど、


指輪と共に約束をくれた……、14年の間ずっと、ココロの支えでいてくれたのは、赤い方の王子様だった。




「……あたし、ふたりの王子様の思い出に守られてたんだね。


あの頃から今まで、ずっと。郁己くんと、拓己くんの、両方の男の子に」



視界がちょっぴり滲んでしまったから、


涙がこぼれないように、一番近くなった空をあおいだ。



< 428 / 458 >

この作品をシェア

pagetop