隣のキケンな王子様!
……あたしが本当に好きだった王子様はここにいて。
だけど、
指輪と共に約束をくれた……、14年の間ずっと、ココロの支えでいてくれたのは、赤い方の王子様だった。
「……あたし、ふたりの王子様の思い出に守られてたんだね。
あの頃から今まで、ずっと。郁己くんと、拓己くんの、両方の男の子に」
視界がちょっぴり滲んでしまったから、
涙がこぼれないように、一番近くなった空をあおいだ。
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