隣のキケンな王子様!


「オレ、しょっちゅう鍵とか掛け忘れるからさ、さっきみたいに上がり込まれることがあるわけよ。

まさかその場で鍵なんてかけたらさ、中にいるのバレバレじゃん?

だから急いでベランダに避難。そして隣の部屋に避難」



「隣の部屋って……あたしの部屋……?」



「そ。ここの大家ってさ、ずぼらだから。ベランダの衝立が外れるようになってるのも、あんたの部屋の鍵が開いてるのも分かってなかったっていう」



「……もしかして、あたしが来る前は出入り自由だったってこと?」



「そ。さすがに玄関ドアは鍵がかかってたけど、ベランダの窓からは普通に」


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