隣のキケンな王子様!
「……あたし、その……。初めて、だから……」
ああ……そうだよな。不安だよな。
男はもらうだけで済んでも、痛い思いをすんのは、大事な相手の方だもんな。
「そこはな、その……ツライかもだけど、あとは全部……気持ちよくするから。
大丈夫。オレにまかせとけ」
……って。
すげぇ緊張しそうだわ、今夜のオレ。
てか……、頑張らせていただきます。
「……な?」
「……う、うん///」
ためらいがちに背中に回ってきた2本の腕が、……くすぐってぇ。
「由梨……」
ぎゅっと抱きしめ直して、耳元に口づけた。
このぬくもりがそばにある限り、オレはオレ自身でいれる気がする。
「……ありがとな。オレを好きになってくれて」
まあ、改めて言わなくても分かってると思うけど。
「オレも……大好きだから」
一緒に帰ろう。
隣同士の、あの場所に。
「好きだ……由梨」
3回目は、ベッドの上で言うからな。
覚悟しとけよ?
-END-