隣のキケンな王子様!
そう。
そんなお隣さんのせいで夜は眠れないし、
いつでもビクビクしていなきゃならなくなって、今のアパートに引っ越したんだけど。
「今度のお隣さんも何やらキケンってやつかー」
「初顔合わせでまさかこんなことに巻き込まれるとは思わなかったよ……」
シップで太くなってる指を見て、あたしは肩を落とした。
「でも、イケメンなんでしょ? しかもK大」
「うん、まあ」
ちょっと垂れ目気味の、いわゆる甘めの顔立ちだし、
しかも頭もいいと来たら……
女の子のほうから言い寄られるのも無理はないか。