離婚予定日、極上社長は契約妻を甘く堕とす

「むー……」


 タブレットを両手に、眉根を寄せる。彼は私の頭に唇を寄せながらタブレットの画面に目を向け、私が次にどうするのかを見ている。

 多分その段階で、私の次の手にある程度当たりをつけて次の自分の手も考えてあるのだ。私の方は、彼のスキンシップに邪魔されてちっとも頭が働かないのに。


「もう、これじゃまともに考えられません」


 拗ねてそう言って、タブレットを膝の上に置いた。すると、笑ったような吐息の音が聞こえて、私の腰を抱く腕に力が入る。
 私の視界に、和也さんの嬉しそうな顔が入り込んだ。


「じゃあ、観念して俺の相手して」


 深いキスと同時に、私はソファの上に押し倒されてしまった。


「んっ……」


 潜り込む舌に、上顎を撫でられる。角度を変えて舌を絡ませ、表面を撫でられていると唾液が溢れてくる。それが口の中で混ぜられる音が耳に響くと、段々と頭の芯が痺れてぼんやりとしてしまう。
 陶然として、目を閉じる。キスをしながら髪を撫でられ、それがとても心地よい。

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