秘密の恋
そう言うとクスッと笑ってソファへと手招きする。


私はおとなしくストンとソファに座ってぎゅっと手を握る。


なんか、廉斗に余裕があるのがムカつく……。

と、消毒液を含んだコットンのようなものを傷口に当てられる。


『っ!』

染みる……!


「ごめん、もうちょっとだからね」


申し訳なさそうな顔をして手当してくれる廉斗を見ると痛がっていることが恥ずかしくなってきた。


「はい、終わり。今日はあんまり激しく動かないこと」


そう言って廉斗はカチャカチャと片付けを始めて立ち上がる。


ふわっと女物の香水がした。
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