秘密の恋
あ、やばい。これ間に合うかな。

お母さんと話しすぎた……!


『時間もっと見とくんだった』

本当は嫌だけど走るか!

って、え?


『あれって廉斗?』

「おはよ、千華。乗ってきな」


いや、まずなんでここにいるの?

「迎えに来たんだけど?」

『……エスパー?』

「声に出てた」


あらヤダ、恥ずかしい。

これ実際に言ったらキモイやつだな。


『気持ちは嬉しいけどバレたらやばいじゃん』

「ん?あとから陸と明香里も乗せればいいだろ」

陸がどうしてもって言ったからって言い訳すりゃいい。


あぁ、確かに!じゃなくて!
『さすがにダメでしょ』

「はぁ……怖いだろ?電車」


思わずビクッと動いてしまう。

そしてそれを廉斗は見逃さない。
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