【完】Dimples 幼馴染のキミと僕
「ハァー…ふんふん。んーッ……」
そして次の日。早朝から日課である筋トレを始めていた。変わった所もあれば、全く変わらない所もある。まぁ俺は真面目な菫も好きだが。
健康的で何より。俺は昨夜殆ど寝れなかった。しかし気持ちは元気だ。
想いが通じ合ったという安心感もあったが、隣に好きな女がいて熟睡出来るほど鈍感な男でもない。
菫が首に巻いていたタオルで汗を拭い、こちらを向いた。
「おはよう、潤。何その顔……。顔色が悪いわよ」
「まぁー…」
「睡眠はきちんととらなきゃ駄目よ?仕事が捗らないわ……」
お前に言われたくねぇー。けれどそんな気持ちは伝わってはいないだろう。エプロンをして、朝ごはんの用意をする。
ダイニングテーブルの椅子に腰をかけて、菫の後ろ姿を見つめていた。鼻歌を歌いながら、香ばしい匂いが部屋中に香る。あぁー…これって幸せだよなぁー。
結婚したらこんな毎日が日常になるのか。それって平凡だけど、すっげー幸せでもあるよな。彼女の後姿を見て、そんな事を感じた。
「そういえばさ、菫前に猫が飼いたいって言ってたよな」
朝ごはんを口に運びながらそんな話をする。
「あぁー…そんな事も言ってたわね。
まぁ大輝さんの影響だけど……」
「俺は猫でも何でも良いけど、今度ペットショップ行く?
これからはずっと一緒に暮らして行くんだろう?ひとりだと時間も不規則になってしまうし、あまり動物は飼いたくなかったんだけどふたりいるならば安心だ。
今度の休みにでもペットショップに行って見よう」
「いいの?」