【完】Dimples 幼馴染のキミと僕

デザインは大分前に出来上がっていた。

大体菫のサイズは分かるのだが、今回ドレスを作るに当たって詳しく採寸させてもらった。…変態と言われたが。

型紙を用意し、生地を裁断する。その作業は菫のいない自宅か、会社の休み時間や会社に残って行った。と、いう訳で最近は残業が続いていると菫に伝えている。

「仕事忙しいの?顔色があんまり良くないわね…」

帰宅してから夕ご飯を出してくれた菫は心配そうに俺の顔を覗き込んだ。

「あぁ…まぁちょっと…。それにしても美味しそう。いっつもご飯作ってくれてありがとうね!」

「ご飯は…私って料理くらいしか出来ないし…」

「いやいや菫は掃除も洗濯も完璧だ。そんなに謙遜するな」

「謙遜じゃないけど…仕事もいいけど余り忙しすぎては体に悪いわ。
3食の栄養と適度な運動は必要よ」

相変わらず先生みたいな事を言う。主に寝不足なのが君が原因だというのは言わないでおく。菫の事だから思い悩むに違いない。

「それより明日ペットショップに行って見ようか?」

「そんな…せっかくの休日よ?最近は疲れているようだししっかりと休んだ方がいいわ」

遠慮がちに言う。俺の体を本当に心配してくれているのだろう。
その優しさはとても嬉しい。

「せっかくの休日だから菫と楽しく過ごしたいんだ」

「でも……」

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