【完】Dimples 幼馴染のキミと僕

「おじちゃんは菫の事何も分かってないよ…。
それに俺は何と言われようが菫と付き合うの止めるつもりないからな!
それにおじちゃんが菫に紹介した大倉って男なんだよ!あいつ菫に結婚しても他の女とも付き合いたいって言ったんだぜ?!
会社まで無理やりきて強引に連れて行こうとしたし、そんな男に菫が任せられるのかよッ?!」

その言葉におじちゃんは怪訝そうに再び眉をしかめる。

「大倉くんはそんな男ではない」

「だからもー…実際菫が言われた言葉なんだってば!おじちゃんは娘の言葉よりその大倉って奴の言葉を信じるの?!」

「立派な人だ。立派に自分で経営をなさってしっかりしている大人の男だ」

「立派でしっかりしていれば菫がどんなに傷ついたっていいって言うの…?」

その言葉にハッとしたような顔をし、何かを言いたげに口をつぐんだ。

キッチンからおばちゃんがやってきて、テーブルの上に静かに紅茶が置かれた。

ふわりと良い匂いが鼻を掠める。 そしてゆっくりとおじちゃんの横に腰をおろす。
顔を覗き込み、静かに口を開く。

「あなた……潤くんの言う通り菫の幸せは菫の物で、私達両親のものではありませんわ…」

「おまえ……」


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