【完】Dimples 幼馴染のキミと僕
「それはよっしーの嫉妬ね。つーかあのビジョンが今日からだから潤くんに意地悪したくなっちゃってるんじゃないのー?
ツイッターとかでも評判良しだったよん。潤くんは元々モデルもやってたから有名だったけど、隣のあの美少女は誰だ?!みたいな感じで話題になっていたよー」
「そっか…それは帰りに見ないと…。
それに菫にも見せてやりてーなぁー。あッ、連絡しておこうっと」
ふふん、と言って奈々さんが携帯を取り出した。
「もう菫っちには連絡済みだよん。
今日の仕事帰り見に行くって言ってたよ?」
「そっか…奈々さんは仕事が早いな…。でも俺からも連絡しておくよ」
そうだ。今日は撮影が終わればそのまま家に帰れる。普段よりかは早く帰れるだろう。菫と待ち合わせして一緒に見よう。
そしてそのまま実家に一緒に帰って、おじちゃんときちんと話をしよう。
撮影を終えたら飯田さんがこちらへ駆け寄って来た。どうやら渋谷のビジョンは見たらしい。自分ながらかなり良い出来で、自分が撮った写真があんなに大きく街に映し出されるのはとても嬉しいと、どこか誇らしげだった。
菫とは既にラインで待ち合わせ済みだったので早く帰りたかった所だが、その場で飯田さんに引き止められた。
飯田さんは神妙な顔つきをして、何かを言いずらそうにしていた。
「この間はヘルプって形で来てもらったんだけど…
吉澤とも話したんだけど、菫ちゃんDimplesのイメージモデルになってくれないかなー…
俺も彼女は撮ってて楽しかったんだ」
「そうだそうだ。潤。菫ちゃんを説得してくれよ。お前の彼女なんだろう?」