【完】Dimples 幼馴染のキミと僕
「美麗ちゃんこんちはーッ。今日も可愛いね」
「そんな…可愛いなんて…
菫さんの方が素敵だわ。どうしてそんなスタイルがいいのかしら…
この間のドレスも素敵だったけど、パンツスタイルも似合いますね。」
「そんな事ないわ。私は美麗さんの方が可愛らしいと思う」
お互いがお互いを見て、ため息を吐く。
人間っていうのは無いものねだりをしがちな生き物である。このふたりを見ていると特にそう思う。
本気で謙遜しあっているふたりを微笑ましく見つめていたら、西城さんがジーっとこちらを見下ろしてきた。
180センチに届きそうな長身には、少しだけ見下ろされる形になる。
その姿に西城さんは勝ち誇ったかのようにフッと笑う。
見た目は大人っぽくクールな印象なのだが、この人は少し子供っぽい所がある。
俺はさ、菫や美麗ちゃんとは違うからあんまり人と自分を比べたりはしないんだ。前向きっていうの?ポジティブなのは昔からだ。
高身長とは言えないけれど日本人の男子の平均はある身長に、ベビーフェイスと言われがちな童顔。菫が好きだと言ってくれるから両頬に出来る笑窪も今は中々お気に入り。
「おい!」
「西城さんもこんにちはー。この間は結婚式に来てくれてありがとございますぅ!」