【完】Dimples 幼馴染のキミと僕

「あんたッ、今は時代が違うよッ!それにあたしはあんたに心底惚れてたから早く結婚がしたかったんだ!」

「…いや私も…かーさんには一目会った時から結婚したいと思っていたけれどね」

俺は一体何を見せられているんだ。50歳を迎える男女のラブラブぶりを見せつけれても…しかも自分の両親。

オシドリ夫婦であるが、このふたりは現在もラブラブであるのは間違いないのだ。

会社でかーちゃんを初めて見た時絶世の美女だったと言う。半信半疑で聞いていた言葉ではあるが、実際母の若い頃の写真を見たら、それなりに可愛い人だった。

俺の大きな瞳と、皆からチャームポイントと言われる笑窪はこの人譲りだ。
 

…俺も可愛らしい顔というよりかは西城さんのようなかっこいいタイプだったのだとしたら
菫は今も俺を好きになってくれただろうか…。

同い年の人間からも童顔だと言われ年下に見られてしまいがち。身長は174センチ。小さくもないが…。菫は高身長の男が好きなのだ。

なんて…菫の事ばかり考えている俺は、どうかしている。最近は実家に帰るようになって、会うようになったせいだ。

会わなければ…会わない時間の間には様々な女性と付き合ってきた。中学時代も高校時代も家に彼女を呼んだけど、ばったり菫に会ったらフンッと顔を背けて無視をされた。



俊哉にも言われた。お前の女を選ぶ基準は菫だと。

改めて歴代の彼女を並べて見ても、その言葉に間違いはない。

黒髪が長くて艶々していて、大人っぽく見えるんだけど、目は大きくて可愛らしい。綺麗可愛いって言うのだろうか?

そんな女性ばかり好んで付き合ってきたのは事実だ。この間港区で見つけた美麗ちゃんもそんな感じの子だった。確かに菫に似ているかもしれない。


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