私に恋する可能性
「ひーなーたー!」
うわっっ
飛んできた蓮斗くんが抱きついてくる
「ね、こっちきて、俺と一緒にやろーよ」
…なぜこうなる
時は放課後
今日も今日とて雑用に精を出す実行委員諸君
いつもと同じ光景
なのだが
「ねね、ひなたのクラスって文化祭何やるの?俺のとこカフェなんだけど遊びに来てよ」
朝の件のせい?
なんか、めっちゃ懐かれてる気がする
蓮斗くんが可愛らしい笑顔で常に私にくっついてる状態
さすがの的場くんも引いている
「れ、蓮斗くん、なんか元気だね」
「そう?ひなたがいるからじゃない?」
「た、多岐くん目的じゃないの?私に近づいたのって」
思わずそんなことを普通に聞けてしまう距離感
「最初はそうだったけど、今は正直多岐とかどうでもいい。ひなたがいい」
え、ええ…
「ねー文化祭一緒に回ろうよ」
はぁ全く
「私は…」
あれ
でも
まてよ?
私一緒に回る人いなくない?
だってみっちゃんは吉澤くんでしょ?
多岐くんは…えっと多分一緒には回ってくれない
だから
ハッ!
ボッチっっ!
「ひなたー?」
「あ…うん、いいよ」
「え?いいの?」
「うん」
「まじで!?やった!」
1人よりはマシだなも
「約束だからね!」
「分かったから仕事しなさい」
「はーい」