私に恋する可能性
1話 一大事
「はぁ!?告られた!?」
よく響く声だねぇ
そうです!
「告白されましたぁぁぁ!!」
フンと鼻を鳴らす
「いやいや、何言ってんの?だって相手あれでしょ?絶対ないって!」
持っていた箸を置いてまで取り乱すのは私の親友
狭山水菜
少し毛先を巻いた髪がよく似合うべっぴんさんである
そしてみっちゃんこと、水菜の前でデレデレしているのは
私、間部ひなた!
「ひなた、落ち着いて。相手はあの多岐でしょ?わかってるよねあいつの評判」
「やだなぁわかってるってみっちゃん。
イケメン〜金髪王子♡でしょ?」
「はぁぁぁぁぁぁ」
やだなに!?
幸せが逃げるよ!?
逃してるの!?
じゃあ私が吸っちゃうよ
「あいつに一人の女の子を好きになる感情なんてないから。騙されてるんだってば」
そんなまさか
「何言ってんのみっちゃん。そんなの人としてありえないでしょ笑
人間ならば恋をするもの〜」
「はぁひなた…あんたバカでいいね」
?
「ありがとう!」