私に恋する可能性
ダゴン!
わっ
え、何?
下駄箱を叩いた音が響く
下駄箱の延長にいる茂木と私との間に勢いよく一本の腕が突き出された
「何やってんの?茂木」
「…ひょええ」
ゆ、祐飛
「俺の女口説くとか度胸あるね」
茂木の顔色が悪くなっていくんだけど祐飛どんな顔してんの?
私に背中を向けているため祐飛の顔は見えない
「せっかく手伝ってやったのに」
「…ご、誤解っすよ」
茂木のキャラって結局最後まで掴めなかったんだね(殴
「帰るよ水菜」
ぐんっと手を引っ張られて茂木が遠ざかる
「え、俺かわいそう」