私に恋する可能性
ひなたside



んー花火大会


花火大会に多岐くんと


浴衣で…


多岐くんとぉ



「ん…ん?」


ボヤァっと白い視界


あれ?


まぶたにかかる眠気の重み


グイッと目元を擦る


視界がクリアになってくる


ん?ここは…保健室?


あれ、私何してたっけ


えっと…確か盛大に転けて、手当てしにきたら先生がいなくて

で、鍵が開いてたから絆創膏だけもらおうとしたんだ


そうだ


それで…確かベットに…


「あ、起きた」


あ、そうそう多岐くんが寝てたか…ら


……ん?


「おはよ」


多岐…く、


多岐くんが優雅に保健室のソファに足を組んで座っていた



え!?


「ええぇ!?」


え、ちょ、なんで!?


ここ!保健室!?ベットの上!?


確か多岐くんが寝てたはずなのに!


なんで私寝てんの?


「俺の寝込みでも襲うつもりだった?」


ね、猫耳

あ、違う寝込み


「ち、違いますよ!!たまたまここに来たら多岐くんが寝てたので!」


だから、えっと


そうだ、寝顔見ようとして…そしたらなんか眠くなって…


私…寝てしまった


「ぐっすりだったね」


やってしまった

やってしまったよ


「ご、ごめんなさい」


私どこで寝てたんだろ…


ん?


どこで?


ベッドの上なんかで寝てないよね私


あれ?


記憶が正しければ私は地面に座っていたはずだが


ま、まさか…


「多岐くん…あの、私のこと運びました?」


「…」


どうしようジャンピングスライディング土下座かまそうかな



「さぁ…自分でベットに這い上がったんじゃないの?」


え?


あ、まじすか?


ま、まぁそれなら…ご迷惑はおかけしてないと…


「そ、そうですか…無意識ってすごいですね」


「…ほんとにね」





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