私に恋する可能性
4話 花火大会




あ、あ、あ…


『6時、隣町の駅前の時計下』


あ、あ、あ…



毎日のように眺めていた文字のないトーク画面


そこに短く簡潔的な文字が淡々と並ぶ


……


多岐くんから…多岐くんからメッセージどぅぁぁぁぁ!!


ベッドの上でバタバタと暴れる


嘘!?嘘でしょ!?いや嘘だったらやだ!


スクショだ!スクショするんだ!



あれから毎日多岐くんからの連絡が来るか来ぬか気が気でない日々を過ごし

夏休みに入ってしまい、明日が花火大会という日まで迫り

もう無理あぁぁなんて泣き喚こうと思っていた矢先

無愛想な連絡が届いた


夏休みの間一度も顔を見てないけど毎日多岐くんのことを考えすぎてあんまり会ってない実感がない


思わず叫び声を上げてしまったくらい


来たっ…本当にきたよ連絡が


連絡先を手に入れてから1ヶ月半…初めて私は多岐くんの携帯と繋がったんだぁぁ泣


震える手で携帯を掴み凝視する


『6時、隣町の駅前の時計下』


あぁぁぁぁぁ!!


神よぉぉ!!

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