新 不倫

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「お祭りのポスター・・？」


「うん。学校の近くの隅吉神社、分かる？」


「あ、はい。」


「毎年７月１日から７日間、そこで出店が出て“七夕祭り”が開かれてるんだ。

そんなに大きな規模じゃないんだけど、街の人達からすると大切な夏の風物詩の一つだよ。」


「知らなかったです・・。」




６月に入ったある日、
元木先輩から渡された紙。

市役所からウチの学校へ宛てた“依頼のお手紙”だった。


「それでこの七夕祭りの宣伝ポスターを任せてもらってるのが・・。」


続けて、先輩が何枚もの絵を見せてくれる。

参道の両脇に配置されたたくさんの出店、焼きそばを頬張る大人、

境内を無邪気に駆け回る浴衣姿の子供達、


水彩画で描かれている夏の夜の情景、
・・誰が描いたかは一目瞭然だった。