新 不倫

最終話

最終話



平山コウスケ　　崩壊
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「「・・ホントですか・・？」」


「胚移植から３週間。

血液検査、尿検査によってhCGホルモンの分泌量を測定して、判定させて頂きました。」


「「・・・・・・・・。」」


「おめでとうざいます平山さん。

順調にきていますので、
“妊娠”と判定します。」


「「・・！！」」



“逆転満塁ホームラン”


最後の望みを賭けた体外受精の経過、
そこから告げられた診断結果。


先生や看護師さんの前だったけど、
まさに“人目をはばからず”、

クミコと喜びを爆発させて抱き合った。


「やったなぁ・・！
よく頑張ったなぁクミコ・・！」


「アァアアア・・！！ｱｱアア！！！」



同じ“涙”でも、まるで種類が違う。


胸の中で俺以上に嗚咽を漏らす妻の顔は、いつの日かリビングで流し合ったそれより、

クシャクシャで、激しくて、
美しくて綺麗だった。



「それでは平山さん。まずは安定期に入る“１６週”を目指して、頑張っていきましょう。」