戦国の魂
「栄」
「はっ。」
「信長と信行はどうだ」
「相変わらずでございます。」
「そうか。…なあ、そなたはどう思う」
「どちらが跡継ぎに向いているかでございますか」
「そうだ。」
「普通ならば信行様と申す所ですが、信長様の方が良いかと。」
「ほう。珍しい事を申すなあ。なぜだ」
「信長様がよく一緒に遊んでいらっしゃる方と、信行様がうまく渡り合えるとは思いません。信長様の方がうまく世渡りできるとそう考えたまでです。」
「なるほど。わしはな、信長に家督を譲るつもりじゃ。」
「…。」
「したがって、わしが死んだら、そなたは信長に仕えるのだ。良いな?」
「はい。かしこまりました。」
「すまぬな。お前の意志ではないのに。」
「何をおっしゃっていらっしゃるのですか。」
「…気にするな。さがってよいぞ」
私は頭を下げ、信秀様の元を去った。
「はっ。」
「信長と信行はどうだ」
「相変わらずでございます。」
「そうか。…なあ、そなたはどう思う」
「どちらが跡継ぎに向いているかでございますか」
「そうだ。」
「普通ならば信行様と申す所ですが、信長様の方が良いかと。」
「ほう。珍しい事を申すなあ。なぜだ」
「信長様がよく一緒に遊んでいらっしゃる方と、信行様がうまく渡り合えるとは思いません。信長様の方がうまく世渡りできるとそう考えたまでです。」
「なるほど。わしはな、信長に家督を譲るつもりじゃ。」
「…。」
「したがって、わしが死んだら、そなたは信長に仕えるのだ。良いな?」
「はい。かしこまりました。」
「すまぬな。お前の意志ではないのに。」
「何をおっしゃっていらっしゃるのですか。」
「…気にするな。さがってよいぞ」
私は頭を下げ、信秀様の元を去った。
< 1 / 4 >