僕と私のはじまりの夏 #明side
でも、その幸せも長くは続かなかった
「お母さんが...死んだ........?」
ある日、そう告げられた
島には十分な働き所がなかったので
お母さんは本島まで働きに出ていた
ある日の帰り道、
いつものように帰っていると
向かい側からトラックがやって来て ──
そのまま還らぬ人となった
そのトラックを運転していた男は
酒を飲んでいたらしい
私のおばあちゃんも
お母さんが死ぬ3年前くらいに
亡くなっててね
身寄りのない私は
どうすればいいかわからなくて
ただぼんやりと大人の話を聞いていた