エリート御曹司と婚前同居。 〜人助けしたら、契約結婚させられそうです〜
* * *
もう少しで19時だ。
ご飯も炊けたし、料理も完成した。
「……美味しいって言ってもらえるかな」
ハヤシライスにふわふわの卵を乗せてオムハヤシにしてみた。あとは盛り付けるだけ。
エプロンを取り、お風呂って沸かした方がいいのかな? 先にお風呂派なのかご飯派なのか。聞いとけばよかった……。
一応お風呂を沸かしていれば、五十嵐さんは帰ってきた。
「おかえりなさい、れ、麗央さん……」
「ただいま、美唯」
「あの、麗央さん……ご飯先に食べますか? お風呂先に入ります? 」
「……ねぇ、美唯誘ってる?」
……へっ!?
「さ、さ、さ誘ってなんか、ないですっ!! 私はただ、お疲れでしょうし先に湯船に浸かった方がいいかな……と」
「そうだよね……美唯は素直だね、そういうとこもいいところだけど」
からかってる!? からかわれてるよね、なんか遊ばれている感じがするんだけど……。
そのあとは、麗央さんにお風呂に入って貰い、その間に盛り付けをした。
疲れたけど、無事に初日が終わった。
だけど、結局お昼の時の答えは教えてはくれなくて……また聞けばいいかなと思い、この日は眠った。