エリート御曹司と婚前同居。 〜人助けしたら、契約結婚させられそうです〜
「白味噌は嬉しいな、鮭も美味しそうだ」
「早く召し上がってください! 会社遅れますよ!! 武智さんに怒られます」
麗央さんはゆっくりし過ぎる。武智さんは何も言わないけど、それでも我慢してるんじゃないかな……と思う。
「大丈夫、武智は美唯に感謝してるから……遅れたことないし」
「そうかもですが、私は心配です……私は麗央さんのプライベート管理を頼まれていますので」
会社に遅刻だなんて私の管理不足になる。
「……じゃあ、試用期間なしで結婚する? 」
「なんで、そうなるんですか!? もし、結婚して夫婦になっても会社に遅刻はダメです!! 絶対!! 」
私は麗央さんに「この話は後にしましょう!」と言うと無言で食べ始めた。
食べ終わると、麗央さんは寝室に戻ってスーツに着替えに行くと武智さんがやってきていつも、私に「いつもありがとうございます」と言われる。
「武智さん、こちらこそ……いつもありがとうございます」
だから私も武智さんに言う。毎回喜んでくれるけど、きっとそれは麗央さんのためだから……。