君と夏。
Episode3.休日の出来事




ある昼下がり。



駅前の広場にはたくさんの人で溢れかえっている。一歩踏み出せばその街並みに溶け込む。
その中でも一際目立つモデルのような人物像に目を奪われる。

集合時間の30分前には着いたはずなのに、すでに
奏太先輩が来ていた。

凛夏「おはようございます!早いですね。」

奏太「おはよう!そう言う凛夏ちゃんも、
30分前だよ?笑」

凛夏「あはは笑」

奏太「じゃあ行こっか!」

馴れない言葉を交わしながら歩みを進める。

ビルの中を歩き回っていると、ふとネックレスが
目に付いた。


凛夏 (可愛いなぁ。)

奏太「これ可愛いね。欲しいの?」

凛夏「いえ!ただ目に付いただけです!」

奏太「そっかー!」




そんなこんなで夕方になり、買い物を終えると、奏太先輩がお家まで送ってくれた。




凛夏「ほんとにありがとうございます!
わざわざお家まで送って貰って、、」

奏太「いいんだよ!俺が送りたかっただけだか
ら。あっ、それと……これ。」


そう言うと奏太先輩が私の首元に手を回す。
すると、私の首元には可愛らしいハートのチャームが揺れる。


凛夏「え、これ。」

奏太「凛夏ちゃん欲しそうにしてたから笑」

凛夏「悪いですよ!///」

奏太「いいの、貰って!それじゃあまた学校で
ね!」

凛夏「は、はい!///ほんとにありがとうございま
す。//////」



遠くなる奏太先輩の後ろ姿を見送ると、横から
声をかけられる。




向葵「お前あの人と付き合ってんの?」

凛夏「そんなわけないじゃん///
奏太先輩モテるから私じゃ無理だよ笑」

向葵「へー。そうなんだ。」

凛夏「うん笑どうかした?」

向葵「いや別に。」



__体育祭前日



「疲れたー。頑張ったね!」


クラス内ではそんな言葉が飛び交う。


向葵「凛夏、明日の後夜祭。言いたいことある
から。空けとけよ。」

(いきなりどうしたんだろ。)

凛夏「わかったー!」


オレンジ色の夕日が差す帰り道。


結衣「いよいよ明日かー。はやいね!」

凛夏「はやいねー。全力で頑張ろ!」

颯太「そうだな。頑張ろ!」

向葵「、、、、、。」







明日の体育祭に向けていつもより少し早く
布団に入った。




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