極道の彼は子持ちの私に溺愛する
「隠れんぼは終わりだ」


季節は12月の真冬である

毎日寒い日が続き、ここ数日は毎日ニュースでインフルエンザの話題を聞く


                 
「おはよう、そろそろ起きないと遅刻だよ律希(りつき)



この寝起きの悪さは誰に似たのか、、きっとこの子のお父さんである彼しか私には思いつかない


私は里地(さとじ)もも 26歳で薬剤師をしている




「ん」



里地律希 3歳の保育園児
母親の私が思う以上にかなり大人びた性格だと思う


寝顔までここまで似てしまうなんて遺伝子の偉大さを思い知る

普通ここまで似ないと思うんだけど、

律希の顔はこの子の父である彼を幼児化した感じである。律希と私が似ているところなんて皆無に等しい



「律希~、みき先生にあの事言っちゃうよ?」

「…やだ」



そう言って、布団の中からひょっこりと出てきた。
その姿がまたかわいい、

あの事、とは律希の初恋がまさかの保育所の先生だということ。でも、男の子の初恋って保育所の先生が多いってたまに聞く



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