キミに恋なんてありえない!?
「位置について、よーい、ドン!」
先生の掛け声で最初の人が地面を蹴り走り出した。
学年の練習中なので順位が決まる。
「頑張ろ!」
そう一人で意気込んでいると
「きゃーーー!!蒼様ー!!!」
あ、蒼様?
そんな声に釣られて反対側に位置する人を見ると、蒼がバトンを受け取っているところだった。
「かっこいいー!!蒼くーん!!」
「頑張ってーーー!」
こいつ女子人気高すぎだろ…
って…速。
少し前を走っていた他の組を余裕で追い抜く蒼。