キミに恋なんてありえない!?
……可愛い。
周りの女の子に笑顔で王子様を"演じてる"ところが無ければ完璧なんだけどなぁ…
「おつかれ、速かったね」
「へへっまあな」
「……すぐ調子乗るのね」
「なっ!」
一瞬不満そうに私を見たがすぐ笑顔に戻った。
……犬みたい。
「あ、萌桃ちゃん!そろそろじゃない?」
近くにいた高野(こうの)くんが教えてくれた。
「あっほんとだ!教えてくれてありがとね」
そう微笑むと高野くんの頬が少し赤くなった。
風邪かな?
首を傾げると頭をコツンと蒼に叩かれた。