キミに恋なんてありえない!?



蒼の抱きしめる腕が強くなった。

女の子がいっぱいいるとか言われたの、やっぱり嫌だったのかな?


「…私は先輩みたいなこと思ってないから。

蒼はかっこいいよ。先輩よりも誰よりも。
もちろん顔だけじゃなくてね、いろんな面でかっこ悪いなんて思ったことない。」


蒼の胸にすっぽりはまっていた顔をあげてにっこりと微笑んだ。


「……あぁぁぁ。
ほんと、無自覚なのがムカつく」


と蒼は頭を抱えた。
よく見ると耳まで真っ赤に染まっていた。


「俺、期待するよ?
絶対落とすから覚悟しとけ」


そう耳元で囁かれ真っ赤になったのは言うまでもない。

……言ってる意味はわかんないけど。



< 129 / 319 >

この作品をシェア

pagetop