キミに恋なんてありえない!?
「…萌桃は心が綺麗なんだな」
さっき思ったことを言うと、萌桃の顔が曇った。
……あれ?
「…そ、そう、かな」
あはは、と苦笑いした萌桃は鞄を持ち俺のところまで足を引きずりながら歩いてきた。
今、萌桃が傷ついた顔をしてたのは……気のせい?
足痛いはずなのに途中早歩きで俺のところに向かってくる萌桃が心配になったが、トコトコと歩く萌桃が可愛くて心配なんてなかった。
この時の俺は馬鹿だ。
萌桃が俺の近くまで来ると
「えっ、わっ」
萌桃の足の力が痛みで抜けたのか俺の方に倒れてくる。