キミに恋なんてありえない!?




「あー、すみません。俺、今用事あるのでまたあとで」


と蒼の声が聞こえた。

……よかった。


いや、人の不幸を喜ぶとか私最低じゃんっ。


下を向きながらほっとしていると私の視界の隅にに上履きが見える。


え?


そう思い顔を上げると


「萌桃!」


と蒼が私の目の前で笑っていた。


「えっ、あ、蒼?」

「蒼くんじゃん」


驚いて上手く話せない私の隣で羽瑠はニヤニヤしだした。


……うわ、これ絶対今の喋り方で羽瑠に勘づかれたわ。




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