キミに恋なんてありえない!?
せっかく私の汚れていた心を蒼が綺麗にしてくれたのに。
そんなことを考えていると
「わぁ〜蒼くんの手大きいねぇ!
触ってもいいかなぁ?」
そんな声が耳に入りばっと顔を上げる。
心愛は蒼の手を握ろうと手を伸ばした。
……っ、やめて!!
「……え?」
頭上から蒼の困惑した声が聞こえる。
何してるんだろう、私。
体が勝手に動いた。
気づいたら心愛と蒼の手を掴んで離れさせていたのだ。
「なぁに?萌桃」
心愛の少し不機嫌な声が聞こえる。