キミに恋なんてありえない!?
「早く離せよ。簡単なことだろ。」
もっと不機嫌そうに言った蒼は男をさらに睨んだ。
その顔にゾクッとした背中。
イケメンが睨むと迫力ありすぎでしょ…
ていうか
いつまで手握ってんのこいつ
「ああん?この子は今から俺と遊ぶんだよ」
ここまでめんどくさいナンパは初めてだ…
全然離してくれない手を見てイラッときた。
私、やっぱ足使うわ。
「蒼、少し離れてて」
と声をかけると蒼は動揺したものの、言われた通り少し離れた。
男の手を見て狙いを定める。
この手を下から足で蹴る。