キミに恋なんてありえない!?




驚くほどに声が低かった。
柊夜以外聞こえない距離で話していて良かったと思う。

でも先輩は顔色を変えない。



「なにそれー萌桃ちゃん独り占めとかずるくない?蒼王子くん。」



え、…独り占め?萌桃を?俺が?



……独り占めしたい。




そう思った俺自身にびっくりして目を見開いた。

は?え?なんで独り占めしたいって思うんだ?



強がりだけど弱くて泣き虫で風邪引いたの時でも無理して俺を見送ろうとするバカを?





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