イケメン先生の甘すぎる溺愛
羽月は分かりやすく、移動する時や隣のクラスを通る時、いつも目で彼のことを追っていた。
これは、私じゃなくても気がついただろう。
「どうしたらもなにも、普通に遊んできたら?」
「普通?普通って?普段私、どんな顔して遊んでる!?」
興奮して、軽くパニックになっている羽月は、見ていて面白い。
「大丈夫、羽月は可愛いんだから自信もって!それじゃーー」
私は行くところあるからと、歩きだそうとしたのに、羽月はそれを許さなかった。
「待って待って、なんのために呼び止めたと思ってんのよ!」
遊びに行くことを、聞いて欲しかっただけでは無いのは分かっていた。
だから、言われる前に逃げようとしたのにーー。
「お願い!着いてきて?」
上目遣いで言われたそれは、女の私でも可愛いと思ってしまう。
たとえ、それが演技だとしても。
「はぁ......、わかった。いいよ」
可愛い羽月のために、着いて行ってあげようじゃない。