イケメン先生の甘すぎる溺愛
分かっていて、そう返事をしてしまう私は、つくづく甘いと思う。
「でも、今日だけだからね!」
あくまで、私の優先順位は誠也が一番だ。
「ありがとう~!さすが親友」
さっきまでの演技はどこに行ったのやら、ころっと普段の羽月に戻った。
こんな羽月だから、一緒に居たいと思うのだけれどーー。
「それで?その、誘ってきた樹が居ないみたいだけど?」
みんな、部活に行ったり、既に帰っていたりで、教室に残っているのは数人だ。
「あ、相澤くんと先に行ってるって!」
女子を誘っておいて、先に行くとは......。
樹と同じクラスの羽月を置いて、わざわざ先に行くなんて、これはーー。
「羽月、初めから私を連れていく気だったでしょ?」
「......えへっ?」
図星を付かれたと言うように、羽月は笑って誤魔化した。
全く、羽月は......なんて思いながらも、たまには遊びに行くのも良いかな、なんて思っている。