イケメン先生の甘すぎる溺愛
「あ、居た......」
私の視線の先には、周りに群がっている女の子たちを、一切気にしていない2人が居た。
中には、他校の人も居る。
私の声を聞いた羽月も、同じところに目を向ける。
「あれは......凄いね......」
2人とも、モテそうな容姿をしているなとは思っていたけれど、まさかここまでとはーー。
さすがに、あの人だかりに突っ込んでいく勇気は私には無い。
さて、どうしようかーーと思っていたら、向こうが私達に気がついた。
そして、こっちに向かってやってくる。
「2人とも、来てたんなら声かけてよ」
「さぁ、行こうか」
周りを一切無視して、私達に声をかけてきたもんだから、周りの女子たちから睨まれる。
ーーなによ、あの子たち。
ーー大して可愛くもないのに、どういうつもり?
その聞こえた言葉に、私と羽月は思わず顔を見合わせて苦笑いするしかない。
別に、陰口を言われたからと言って、立ち向かう必要もないし、面倒くさい。