イケメン先生の甘すぎる溺愛



「あ、居た......」



私の視線の先には、周りに群がっている女の子たちを、一切気にしていない2人が居た。

中には、他校の人も居る。


私の声を聞いた羽月も、同じところに目を向ける。



「あれは......凄いね......」



2人とも、モテそうな容姿をしているなとは思っていたけれど、まさかここまでとはーー。


さすがに、あの人だかりに突っ込んでいく勇気は私には無い。

さて、どうしようかーーと思っていたら、向こうが私達に気がついた。


そして、こっちに向かってやってくる。



「2人とも、来てたんなら声かけてよ」


「さぁ、行こうか」



周りを一切無視して、私達に声をかけてきたもんだから、周りの女子たちから睨まれる。


ーーなによ、あの子たち。

ーー大して可愛くもないのに、どういうつもり?


その聞こえた言葉に、私と羽月は思わず顔を見合わせて苦笑いするしかない。


別に、陰口を言われたからと言って、立ち向かう必要もないし、面倒くさい。

< 17 / 55 >

この作品をシェア

pagetop