イケメン先生の甘すぎる溺愛
イケメンに近距離で微笑まれたら、いくら誠也という彼氏がいても、私の心臓はドキドキはしてしまう。
そんなの、耐えられない。
「あれ?離れちゃうの?残念」
樹は、楽しそうにそう言った。
からかわれてる......。
その日は、ふたりの邪魔をしないようにしたせいもあり、いつもより仲良くなれた気がした。
***
「たぶん、その時のを見られたんだと思う」
「なんだぁ、勘違いか~」
噂を持ってきた友達は、面白いことが何も無かったと残念そうに言った。
女の子は、この手の噂話大好きだからね......。
みんなは、私に彼氏が居ることを知らないから、こういう話にはすぐに乗ってくる。
ちなみに、その遊んだ日に羽月と真人も少し仲良くなれたそうだ。
ーー両思いなんだし、はやく付き合っちゃえばいいのに。
まあ、ふたりの事に口を挟むつもりは無いけどね...。
クラスのみんなの誤解も溶けた時、ポケットの中のスマホが震えた。
「ん?誰だろう?」