イケメン先生の甘すぎる溺愛
午後の授業も無事に終え、ホームルームが終わると同時に、私は、みんなにまた明日ね~と声をかけながら1番に教室を出る。
私のクラスが比較的早く終わったのか、まだ廊下にはあまり人がいない。
階段を一段飛ばしで駆け下り、昇降口とは逆にある準備室に小走りで向かった。
「失礼しまーす」
開け慣れたドアをガラッと一気に開け放つ。
「おまっ、早いな。それと、ノックくらいしろ」
そう言った本人は、足音でドアが開くことが分かっていたらしく、優雅に珈琲を飲んでいた。
足を組んで、椅子に深く腰をかけてる姿は、そのシルエットだけでもかっこよさが滲み出ている。
「な〜に、見られたくないものでもあるわけ?」
「いや、そんなの無いけど......、まあいいや、そこ座れよ」
誠也が、いつも私が座る席を指して言った。
「そういえば、話があるんだっけ?どうしたの?」
テストの事?なんて、墓穴を掘るようなことはしない。